なるべく汚れないように、なるべく傷が付かないように、大事に使ってきた革財布でもファスナーのトラブルって意外と多いんです。
本記事では、
「ファスナーが動かなくなってしまった」
「ファスナーが硬く引っかかるようになってしまった」
「閉まったと思ったら反対側から開いてきちゃった」
「務歯頭部が取れちゃった」
「ファスナーテープが破けた」
など、そんなファスナーのトラブルに見舞われた場合の対処法を紹介します。
目次
はじめに
説明をわかりやすくする為に、ファスナーの名称を覚えておきましょう。
用語 | 詳細 |
---|---|
エレメント | ファスナーテープに等間隔でくっついている一連の小さな金属。務歯(むし)とも言う。単体だと務歯頭部と言う。エレメントが欠けていたり錆びていると開閉困難に。 |
スライダー | エレメントをかみ合わせたり(開く)、離したりする(閉じる)役割を持つ。用途に合わせて様々なタイプがある。ファスナーのかみ合わせのトラブルはエレメントにあると思われがちだが、スライダーの劣化にあることが多いとも言われている。 |
ファスナーテープ | エレメントがくっついているテープ。ポリエステルテープが主体となるが綿テープや合繊テープがある。革本体から外れてしまったり、テープの真ん中に穴が開いてしまうトラブルあり。 |
引き手 | スライダーを動かすときに必要な取っ手部分。金属や革などデザインによって変わる。革の引き手がちぎれてしまうトラブルあり。 |
自分では手に負えない!そんな時はプロにお願いしてみよう
<参考>
【東京都内】革財布の持ち込み修理ができるおすすめのリペア業者5選
革財布を宅配修理できるおすすめのリペア業者6選
ファスナーが硬く引っかかるときの対処法
基本的には販売店やリペア業者に持ち込んでいただくのがベストですが、ファスナーが硬くなってしまったり、滑りが悪いといったトラブルなら自分で直すことも可能です。
具体的な対処法は、ロウとファスナー用スプレーを使う方法に分けられます。
対処法1 ロウを擦り付ける
使用するのは、どこにでもあるロウソクです。
ロウソクならコンビニにも取り扱いがあるのでいざという時簡単に手に入りまね。
まず、ファスナーを閉めた状態でロウソクをエレメントに擦り付けます。
ロウソクは強く擦ってしまうとぽろぽろと削れてカスが出てしまうので、優しく撫でるように塗ってください。また、使い古した歯ブラシがあれば、歯ブラシにろうそくを擦り付けそのままエレメントを磨くのもおすすめです。
次にファスナーを何度か開閉して満遍なく広げます。この時、まだ引っ掛かりがあったり、硬い場合はファスナーを開けて裏からもろうそくを擦り付けてください。
対処法2 ファスナー用スプレーをかける
ファスナーに沿って専用のスプレーを吹きかけます。この時、近づけすぎたり、一点に集中して吹きかけないように気を付けてください。
また、革部分にスプレーがかかるとシミになりかねないので、当て布や養生テープ、マスキングテープなどを使って保護してください。
おすすめのファスナー潤滑剤
ファスナーと言えば「YKK」というくらい認知度の高い企業ですよね。そのYKKからファスナー専用のスプレーが発売されているんです。臭いも気にならずベタつくこともないので高評価です。
錆止めで有名なKURE5-56。スプレータイプが一般的ですが、こちらはエレメントにピンポイントで塗れるペンタイプ。軽く塗るだけで潤滑・防錆・清浄・防湿効果を発揮。当て布が必要ないのでお手軽です。無香性なので臭いも気になりません。
まとめ:ファスナーが破損している場合はリペア業者へ
いかがでしょうか。
毎日使っていればあまり硬くなったり、引っかかることはありませんが、しばらく使ってなかったり、汚れが溜まってしまうことがあります。
ファスナーの引っかかりが気になるけど、修理に出すのはちょっと…という時にはぜひ、紹介した方法をお試しください。
ただし、本記事で紹介した方法はあくまでも応急処置になります。
自分で手入れするのが不安な場合やファスナーを閉めたのに反対側から開いてしまったり、ファスナーテープが破けてしまった場合は無理をせずリペア業者に修理を依頼しましょう。
リペア業者によって修理費は変わってきますが、大体の費用や納期は以下のようになっています。
修理箇所 | 修理費用(目安) | 修理期間(目安) |
---|---|---|
ラウンドファスナー | 5,000~15,000円 | 3〜5週間 |
内側ファスナー | 3,500~14,000円 | 3〜5週間 |
スライダー交換 | 2,000~5,000円 | 2週間~ |
一律料金のところや長さごとに料金が変わるところ、+1,000円などの追加料金が発生するなど、リペア業者によって様々です。
ファスナー交換の場合、一度財布を解体して付け替えることになるので、納期は長く見ておくと安心です。
意外と費用も納期もかかってしまうと思った人もいるかもしれませんが、一口にファスナー交換と言っても、エレメントやファスナーテープの素材や色など様々なものがあります。
修理にそこまで費用がかけられないし、納期も長くてこんなに待てないよ!という人は買い換えをおすすめします。
人間の心理上、購入金額の半分以上の修理費がかかると心が揺らぐとも言われているんです。大事に使ってきた革財布を手放すのは寂しいですが、心機一転新しい革財布を使い始めるのも良いかもしれませんね。
革財布は日ごろのお手入れが大切です。
下記にお手入れ方法をまとめていますのでご覧ください。
<参考>【完全ガイド】革財布の失敗しないお手入れ方法とレザークリームおすすめ7選