革財布の手入れガイド、注意点や失敗しない方法、おすすめのレザークリームと選び方も紹介

革製品は私たちが毎日化粧水などで保湿して肌に潤いを与えたり、美容液で栄養を与えてエイジングケアをするのと同じように、定期的にお手入れしてあげることが大切です。

定期的にお手入れをしないと劣化が早まり、ボロボロになってしまったり、カビが生えたりなどで長く使うことができません。

ここでは革製品のお手入れには欠かせないレザークリームの選び方や革財布のお手入れで失敗しない方法をお伝えします。正しいお手入れ方法をマスターして、革製品特有の経年変化を楽しみましょう。

レザークリームの種類と特徴

革製品のお手入れに欠かせないアイテムが「レザークリーム」。

レザークリームは「主成分」「保湿力」「クリームの伸び」などがそれぞれ異なり、この違いでお手入れ後の質感も変わってきます。

また牛や豚などの革の種類によっても適正なレザークリームが変わりますので、自分の好きな質感やお財布の革の種類を考えて選ぶことがポイントです。

レザークリームは、主に以下の3つの種類に分けられます。

  1. 乳化クリーム
  2. 油性クリーム
  3. ワックスクリーム

それでは、レザークリームの種類と特徴を見ていきましょう。

1. 乳化クリーム

乳化クリームは、皮革に栄養を与えるためのクリームです。

主に油分とロウでできていて「デリケートクリーム」と「レザーローション」の2種類に分けられます。

浸透率が高いので革を柔らかくしたり艶出し、汚れやカビをつきにくくする効果があるので、しっかりとエイジングケアをしたい人におすすめです。

デリケートクリーム

デリケートクリームは、乳化クリームよりも油分とロウが少なく、水分が多いのが特徴です。

さらっと仕上がり、艶が出にくいため、シミになりやすいデリケートな革のお手入れやマットに仕上げたい人におすすめです。

レザーローション

レザーローションは、乳化クリームとほぼ同じ成分ですが、ブラッシングでは取り切れない革にしみ込んだ汚れを落としてくれるのが特徴です。

液体のものが多く、使いやすいレーザークリームです。栄養補給と保湿効果も高いです。

2. 油性クリーム

油性クリームは「保革油」や「オイル」とも呼ばれ、艶出しや栄養補給の他に、防水、撥水、ひび割れ防止効果があります。

「ミンクオイル」「ラナパー」「マスタングペースト」の3種類に分けられます。

ミンクオイル

イタチ科のミンクという動物から取れる油脂で作られたオイルです。

革の奥まで油分を浸透させ柔軟性をアップさせるのが特徴です。少量でも効果抜群なので、塗りすぎるとかえって柔らかくなりすぎて形が崩れたりカビの原因になるので要注意です。

爬虫類系やスウェード、ヌバック系には使用できません。

ラナパー

蜜蝋とホホバオイル、ワセリン、ラノリンを配合。天然由来成分だけで作られているので、革に負担をかけずそのままの風合いを楽しみたい人におすすめです。

ミンクオイルに比べて革を柔らかくしすぎず、かつ撥水防水効果が高いのが特徴です。

マスタングペースト

馬の天然オイル100%と蜜蝋でできている化学化合物不使用のオイルです。

牛や馬、豚、ヤギなどどんな動物の革でも使え、タンニン鞣しやクロム鞣しなどの鞣し工程にも関係なく使えてとても万能です。

これ1つでお財布や靴、カバンなどほぼ全てのかわせいひんのお手入れができると人気沸騰中です。

ただし、スウェードやヌバックなどの起毛性の革や爬虫類の革、特殊加工の革、合成革には使用できないので注意してください。

3. ワックスクリーム

ワックスクリームは主に革に艶を出すために使います。

ロウがとても多く配合されているので、栄養補給や潤いを与える効果はほぼありません。その代わり撥水効果が高く、少量の水分なら弾いてくれます。

乳化クリームでお手入れした後に、ワックスクリームを塗り重ねて使うのがおすすめですが、厚く塗りすぎないように注意してください。

レザークリームの種類と特徴まとめ

 

乳化クリーム 油性クリーム ワックスクリーム
艶を出す
栄養を与える
革を柔らかくする
防水・撥水
ひび割れ防止
汚れを落とす

おすすめのレザークリーム

レザークリームの中でも色々な効果や使い方があるのがわかりましたね。
次にどのレザークリームが人気なのか見ていきましょう。

1. コロニル 1909シュプリームクリームデラックス(乳化クリーム)

レザークリームの代表と言っても過言ではないほど有名な「コロニル1909」。

コロニルは世界100ヵ国で愛されるドイツ・ザルゼンブロッド社の「靴と皮革」のケア・アイテムを扱うトップブランドです。

皮革内部へ行きわたることによって高い保湿力を発揮し、深みのあるしっとりした艶が出ます。

クリームの伸びが良いので、初心者の方でも簡単にお手入れできると評判で、補色できる色付きのシュプリームクリームもあります。

また、有機溶剤を使用していないので革に優しいのも人気のポイントです。

おすすめの革タイプ:
牛革・スムースレザー・デリケートレザー

※目立たない箇所で試してから使用してください。

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2. M.MOWBRAY デリケートクリーム(乳化クリーム)

トロトロとしたゼリー状のクリームなので伸びが良く、しっかりと浸透し栄養と潤い、柔らかさを与えます。

あまり艶が出ないのが特徴でマットな仕上げにしたい人や革本来の質感を残したい人におすすめです。

おすすめの革タイプ:
マットな質感の革・ラムスキン・キッドスキン

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3. ラナパー(油性クリーム)

1988年にドイツ南部で生まれたラナパーは「人間や環境に害のないメンテナンス製品」をコンセプトに開発を重ね、化粧品としての基準をクリアした原料しか使用していません。

あの独特のツンとする臭いもありません。撥水効果がありクリームの浸透性も高く、他のレザークリームと比べてベタつきが少ないのも特徴です。

おすすめの革タイプ:
牛革・コードバン・豚革

※ヌメ革やスウェード、ヌバックなど起毛革には使用できません。

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4. サフィールノワール クレム1925(油性クリーム)

Amazonのレザークリームランキングで1位をキープしているこのサフィールは、革靴に使う人も多くいますが革財布にもしっかり使えます。

厳選した高級蜜蝋やシアバターで保湿効果を高め、カルナバワックスで奥深い艶を与えます。

14種類のカラーが選べるのでどんな色の靴でもお手入れできるのがうれしいですね。

おすすめの革タイプ:
牛革・コードバン

※起毛革・エナメル・爬虫類には使用できません。

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5. コロンブス ブライドルレザークリーム(油性クリーム)

このブライドルレザークリームは主成分のミツロウとホホバオイルが皮革に艶と潤いを与え、乾燥防止やワックス分の補給をしてくれます。

少量でしっかりと伸びるので簡単に塗り込むことができると評判です。

おすすめの革タイプ:
ブライドルレザー

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6. キャプトスタイル レザートリートメントオイル マスタングペースト(油性クリーム)

純度100%天然のホースオイルを使っているこのマスタングペーストは浸透力がとても高いので、分厚いコードバンのようなハードレザーでもしっかりとお手入れできます。

また、滑らかに伸びるので塗りムラも心配ありません。

おすすめの革タイプ:
牛革、コードバン、シープスキンなど哺乳類革全般

※起毛革、メタリック皮革、爬虫類革には使用できません。

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7. コロンブス ブリオ レザーコンディショニングクリーム(ワックスクリーム)

天然のミツロウとヒマワリワックスが持続性のある艶と柔らかさを与え、ホホバオイルが素早く浸透し保湿効果を発揮します。

プルプルのジェル状クリームなので薄くムラなく塗ることができ、ベタつきが少ないのも特徴です。

有機溶剤が入っていないので革に優しいのもうれしいポイントです。シトラスグリーンのさわやかな香りも高評価です。

おすすめの革タイプ:
牛革、豚革、羊革

※起毛革、ヘビ革、ワニ革、その他特殊な革や布製品には使用できません。

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革財布の手入れに必要なアイテム

自分の好みにあったレザークリームを見つけたら、手入れに必要なアイテムを揃えていきましょう。

レザー用ブラシ

革表面の縫い目に入り込んだ汚れやほこりを取り除いたり、レザークリームを塗った後仕上げとして余分な油分を取り除く時に使います。馬毛や豚毛など種類があります。

クロス

日常的に簡単にお手入れする時やレザークリームを塗った時、仕上げをする時など頻繁に使います。複数枚ストックしておくと何かと便利です。

ペネレイトブラシ

レザークリームを塗るときにクロスではなくペネレイトブラシという小型ブラシを使うのもおすすめです。

このペネレイトブラシはクロスに比べて、毛が細かなところまで入っていくのでレザークリームを隅々まで塗ることができます。

また、ペネレイトブラシだとクロスのようにレザークリームがしみ込んで手が汚れるということがないのもポイントです。革の色ごとにペネレイトブラシを用意すると良いですよ。

防水スプレー

革製品は水に弱いので雨などで濡れるとシミが出来てしまいます。

防水スプレーをしておけばシミや汚れが浸透しにくくなります。

また、防水スプレーは通気性がよく繊維一本一本にくっついて水を弾く「フッ素系」と、素材の表面に膜を作り透湿性や通気性を遮断する「シリコン系」に分かれます。

革製品のお手入れには通気性の良いフッ素系を選びましょう。シリコン系を使うとシミやひび割れの原因になってしまうので注意してください。

革財布の正しい手入れ方法

革財布の手入れに必要なアイテムが揃ったら、実際に手入れしていきましょう。

お気に入りの革財布、自分の好みに合ったレザークリーム。経年変化が楽しみと思っていても、お手入れ方法を間違ってしまっては元も子もありません。

ここでは失敗しないお手入れ方法や注意点をお伝えします。

Step1. ブラシで革財布の汚れやほこりを落す

革製品専用の汚れ落としブラシで優しくまんべんなく擦ります。

表面はもちろん縫い目の隙間やファスナーと革の間などは汚れやほこりが意外と溜まっているので見落とさないようにしましょう。

汚れを残したままでいると、レザークリームで汚れを塗り込んでしまいカビの原因にもなりかねません。

また、汚れ落としブラシにも種類があります。

山羊毛ブラシ
毛質がとても柔らかいのでお手入れの仕上げに使うのがおすすめ。他のブラシに比べると高価なものが多いです。爬虫類やエナメルなどのデリケートな革タイプに最適。

馬毛ブラシ
硬さも弾力も適度な柔らかさで隅々までほこりを落としてくれるので、お手入れ初心者にも使いやすい毛質です。色々な革製品に使えると人気があります。

豚毛ブラシ
硬い毛質のブラシなので汚れを落とす力はあるのですが、革に傷がつきやすいので起毛革に使う人が多くいます。黒豚毛よりも白豚毛のほうが少し柔らかいです。

ブラシの毛質にもこだわってお手入れできるとより理想的な風合いに仕上がりますよ。

Step2. 革財布全体にレザークリームを塗る

レザークリームを塗る前に1つだけ注意点があります。

レザークリームはたっぷりつけるとシミなってしまうので伸ばすように薄く塗ってください。

必ず「薄く」です。

レザークリームを乾いたクロスまたはペネレイトブラシに少量取りなじませたら、革財布全体を撫でるように優しく塗っていきます。

塗りムラのないように塗っていきますが、縫い目のところにレザークリームが溜まらないように気を付けましょう。内側も同じように塗っていきます。

レザークリームが塗り終わったら最短でも5分は時間をおいてクリームを馴染ませてください。

Step3. 仕上げのブラッシング

レザークリームが馴染んだら、Step1と同じように革財布全体と縫い目に残ったレザークリームなどをブラシで取り除きます。

その後クロスで優しく拭き上げます。

Step4. 防水スプレーをかける

最後に革製品の天敵「水」から大事な革財布を守るべく防水スプレーをかけます。

防水スプレーは水から守るだけでなく汚れの付着防止やレザークリームの効果も高めてくれるんですよ。

防水スプレーは30cmほど離して革財布全体にまんべんなくかけてください。乾いたらお手入れ完了です。

革財布の手入れガイドまとめ

以上が定期的に行いたいお手入れです。

1~2か月に1回の頻度で行うのがおすすめです。最後にお手入れのポイントをまとめると、

  • ほこりや汚れ落としの際はゴシゴシ擦らず優しく撫でるように
  • レザークリームを塗るときは「薄く」を忘れずに
  • 防水スプレーは30cmは離してスプレーする
  • 頻繁にお手入れするとオイル過多になったり柔らかくなりすぎて型崩れを起こしてしまうので、手をかけ過ぎるのも注意が必要

となります。

また、普段のお手入れは、ポリシングクロスで、優しく撫でるように乾拭きするだけで充分です。

コットン100%のものが主流ですが、眼鏡吹き用のクロスやYAMAHAなどの楽器用のクロスを使う人もいますよ。

お気に入りの革財布を経年変化を楽しみながら長く使えるように、レザークリームの種類や注意点に気を付けて上手にお手入れしてみてください。

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